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八朔の雪 13

☆GWが終わりました。皆様は如何過ごされましたか?我が家は……車同士で事故りまして、かなり気持ちの落ちた休みとなってしまいました。ケガが大したことなかった(打撲のみ)のが幸いです。














耳に掛かることはの髪が、パサリ…と落ち、丈瑠の頬をかすると、ふわり…と甘い香りが、彼の鼻をくすぐった。





……!!




その刹那、丈瑠は自分を見下ろすことはが、他の誰でもない…自身の知る、『花織ことは』であると確信した。




千明に化け、皆を騙した『ナリスマシ』のようなアヤカシがことはに化けたのではない。




「こと…は……」




そう口にすると、顔が熱くなるのを丈瑠は感じた。








……駄目だ…ことは、このままでは…………。








近づくことはの顔を直視出来ず、丈瑠は、きつく目を瞑った。




「よす…んだ、ことは……」




そして、辛そうに、そう言葉を紡ぎながら、心臓は今までないくらい早く鼓動を刻んだ。








「うち……わちきとは、口を…合わせることすら、させてもらえないん…すなぁ」








丈瑠の唇を掠めたのは、ことはの唇ではなく、彼女の小さな吐息と共に吐き出された言葉だった。




「―!?…お前は……」




慌て目を開き、思い当たった名を口にしようとした刹那、丈瑠のものとは違い丸みを持った柔らかな指が、彼の首に触れたかと思うと、くっ…と、力が加えられた。




「ぐぅ…っ……!!」




丈瑠の喉から嗚咽が漏れ、眉間に皺が寄る。




「わちきの想いが叶わぬなら……いっそ、お前を…………」




そう呟くと、ことはは丈瑠の首を絞める手に、ゆっくりと力を加えていったのだった。















☆ようやく、話に動きが出てきたところでしょうか。さて、迫っていたことはちゃん、狂気に走ってしまう感じとなりました。どうやって殿はことはちゃんを救うのでしょうか?…気長にお待ち頂きたいと思います☆










☆sin様…お久しぶりでございます。お読み頂けて嬉しいです☆




☆momoko様…体調は如何ですか?訪問&コメントありがとうございます。殿をいじめるのが好きな私であります。相変わらずベタな話になってしまいそうではありますが、続けてお読み頂けると嬉しいです☆











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プロフィール

南 ユキ

Author:南 ユキ
シンケン妄想小説置き場です


朴路美さん見たさにシンケンを見て、殿にハマった……大人です。
そして、妄想が膨らみ、殿×ことはの小説なんぞを書かせて頂いてます。

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