八朔の雪 11
☆本当に……久しぶりの更新となります。短くて申し訳ありません☆
「何で…うちやないんですか?」
倒れ込んだ丈瑠に覆い被さるように、ことはは彼の体を跨ぎ膝を床に着くと、真上から見下ろし、彼の言葉を遮りそう呟いた。
組敷かれた形になった丈瑠は、自分の置かれた状況をすぐには理解出来なかった。
「何で、うちには、何も言うてくれへんのですか?……茉子ちゃんやないからですか?」
「え?……茉子?」
丈瑠は、思いがけぬ名を耳にし、不意に彼女の名が口をついて出た。
「……茉子ちゃん…綺麗でしたね」
「何のことだ?」
上から覗き込むことはの瞳を真っ直ぐに捕らえ、丈瑠は聞き返した。
「知ってはりますか?……昔、八月朔日に雪が舞ったのを……」
「八月に…か?」
「ほんまもんの雪やないんですよ。」
ふふ…と薄い笑みを浮かべたことはに、丈瑠は更なる違和感を覚えた。
「花魁の想いを表した舞い。白無垢を纏い、いつか…好いたお方の元へ、自由を求め……門をくぐりたいとの願いを込めた花魁達の舞いを、毎年舞った八月朔日にちなんで、いつしか八朔の雪と呼ばれるようになったんです」
「何故、お前がそんな事を知っている?ことはが、知っているはずがない。……お前は……誰だ?」
「さあ…誰やろなぁ」
ことはの唇は更に弧を描くと、いつもの可憐で可愛らしことはの笑顔はなく、妖艶なまでの大人びた笑みを丈瑠に向けたのだった。
☆……忘れられても仕方ないのですがね、それでも書きたいんですよね。もう…自己満足の世界です☆
「何で…うちやないんですか?」
倒れ込んだ丈瑠に覆い被さるように、ことはは彼の体を跨ぎ膝を床に着くと、真上から見下ろし、彼の言葉を遮りそう呟いた。
組敷かれた形になった丈瑠は、自分の置かれた状況をすぐには理解出来なかった。
「何で、うちには、何も言うてくれへんのですか?……茉子ちゃんやないからですか?」
「え?……茉子?」
丈瑠は、思いがけぬ名を耳にし、不意に彼女の名が口をついて出た。
「……茉子ちゃん…綺麗でしたね」
「何のことだ?」
上から覗き込むことはの瞳を真っ直ぐに捕らえ、丈瑠は聞き返した。
「知ってはりますか?……昔、八月朔日に雪が舞ったのを……」
「八月に…か?」
「ほんまもんの雪やないんですよ。」
ふふ…と薄い笑みを浮かべたことはに、丈瑠は更なる違和感を覚えた。
「花魁の想いを表した舞い。白無垢を纏い、いつか…好いたお方の元へ、自由を求め……門をくぐりたいとの願いを込めた花魁達の舞いを、毎年舞った八月朔日にちなんで、いつしか八朔の雪と呼ばれるようになったんです」
「何故、お前がそんな事を知っている?ことはが、知っているはずがない。……お前は……誰だ?」
「さあ…誰やろなぁ」
ことはの唇は更に弧を描くと、いつもの可憐で可愛らしことはの笑顔はなく、妖艶なまでの大人びた笑みを丈瑠に向けたのだった。
☆……忘れられても仕方ないのですがね、それでも書きたいんですよね。もう…自己満足の世界です☆
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