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八朔の雪 10

☆遅くなりましたが、本年も『真剣に君を愛す』を宜しくお願いします。描きたいことが、沢山あります。ゆっくりとなりますが、更新していきたいと思います。



















「もう、大丈夫なんですか?」




心配を口にしたことはの口元には、それとは不釣り合いな笑みが浮かんでいた。




「これくらい、大したことは……」


「嘘…」




丈瑠は最後まで言葉を発する前に、ことはに止められた。




「殿さまは、いつも無理しはるから……」




相変わらず笑みを浮かべたまま、ことはは立ち上がると丈瑠の元へと歩み寄り、白く細い指をそっと彼の頬へと持っていった。




――――パシッ……




丈瑠は反射的にその手を払い退けた。




――!!




……俺は…何を?
ことはの手を…払うなんて……




丈瑠は自分がした事に、自身で驚き、払った手を見つめ固まった。




「……うちには、触れさせて…くれへんのですね」




その声は、丈瑠の知ることはの声ではなかった。




優しく、柔らかな…そして温もりを感じさせる彼女のものとは反対で、背筋に寒気を覚える程の冷たいその声に、自身の手を見つめていた丈瑠は顔を上げた。




その刹那、丈瑠は強い力で胸を押されたかと思うと、ドスン…という音と共に、その場に仰向けに倒れ込んだ。




「いっ…つぅ……」




丈瑠の口からは、苦し気な息が漏れた。




「大丈夫ですか?」


「ことは、いったい…どういう……」




いつもの丈瑠ならば、ことはに押されたくらいでは倒れることなどなかっただろう。
しかし、この時のことはの力はあまりに強く、ドウコクに深手を負わされていなかったとても、丈瑠は簡単に倒されたに違いなかった。












☆短い更新となりますが、ようやくupすることができました。1月は何かと忙しいです。次回はなるべく頑張りたいと思います☆







☆momoko様…本年も宜しくお願いします。ことはちゃんを妖艶に描くのは難しいですね…。文才なく泣きそうです。
















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プロフィール

南 ユキ

Author:南 ユキ
シンケン妄想小説置き場です


朴路美さん見たさにシンケンを見て、殿にハマった……大人です。
そして、妄想が膨らみ、殿×ことはの小説なんぞを書かせて頂いてます。

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