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八朔の雪 7

☆かなり、お久しぶりになってしまいました。申し訳ございません。11月は本当に忙しい毎日でした。そんな中で、少しではありますが更新できました。……が、まったく話が進んでいないです。すみません。それでもよろしければ、ご覧頂きたいと思います☆
















「殿さま……」




頭や腕と、包帯を巻かれた痛々しい姿で布団に横たわる丈瑠を見下ろす状態で、ことはは小さな声でそう呟いた。




……何で…こんな無茶しはったんやろ……




丈瑠の頬に残る傷をことはは目にした。




「傷痕が消えかける前に…また傷が増えてしもて……。綺麗な顔、してはるのに」




ことはは、そう言いながら自身の指を丈瑠の頬へと持っていく。


そして、その傷痕を撫でようとした時、目の前の障子が開いた。




「おお、ことは。殿についていてくれたのか」




目の前に現れた彦馬に、ことはは慌てて出した手を引っ込めた。




そんな素振りを知ってか知らずか、彦馬はことはの横へと腰を降ろした。




「殿は大丈夫だ」




ことはへと向けた彦馬の声は優しかった。




……傷は…そうかもしれへんけど…………。




俯き、今にも泣きそうなことはを目にすると、彦馬は「おお、そうだ」…と、呟き、懐へと手を入れた。


そして、何かを手にすると、それをことはの目の前へと差し出した。




「手紙が来ておったぞ」


「……うちに?」




ことはは、彦馬が差し出した手紙を手に取り、したためられていた字を目にすると、薄く笑みを浮かべた。




「お姉ちゃん……」




それは姉、みつばのものであった。


だが、ことはは、それを手にしただけで、開けようとはしなかった。








「どうした、ことは?」


「いえ…あの、彦馬さん……この手紙、預かっておいて頂けますか?」


「せっかくの姉上からの手紙、読まないのか?」




彦馬の問いに、ことはは返事をせずに、手紙を自身の膝の前へと置くと、畳に両手をつき、深々とお辞儀をすると、静かに立ち上がり丈瑠の部屋を後にしたのだった。














☆本編では、みつばさんからの手紙を読むのですが……捏造させて頂きました。次回は早目に更新したいと思っています☆





☆momoko様……いつもありがとうございます。前回から、かなり時間が経ってしまいました。頭の中では、最後まで出来ているのですが、なかなか字にするのは難しいですね。それでも、こうして読んで頂けるのは、本当に嬉しいです☆











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プロフィール

南 ユキ

Author:南 ユキ
シンケン妄想小説置き場です


朴路美さん見たさにシンケンを見て、殿にハマった……大人です。
そして、妄想が膨らみ、殿×ことはの小説なんぞを書かせて頂いてます。

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